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労働条件の明示

2016-08-31

未払賃金請求、未払残業代請求、不当解雇、不当懲戒など個別労働紛争に適切に対応するには、労働法の知識が必要です。労働問題に関する重要な法律知識を身につけましょう。

 

労働契約

(労働者からみて)労務を提供する対価として賃金の支払を受ける労働契約が成立するためには、労働者と使用者双方の合意が必要です。口頭での合意でも成立します。

 

労働契約法では、労働者に提示する労働条件及び労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにするため、労働契約の内容をできる限り書面により確認するように促しています

さらに、労働契約を締結する際に、使用者は労働条件を明示しなければなりません(労働基準法15条)。

 

労働条件とは、賃金、労働時間、休息はもちろんのこと、労働者の職場における一切の待遇のことをいい、福利厚生(社宅など)についても含むと解されています。

労働条件には、使用者が労働者に対して必ず明示しなければならない「絶対的明示事項」と定めをする場合には明示しなければならない「相対的明示事項」があります。

絶対的明示事項については、書面で交付することで明示をしなければなりません。もっとも、「昇給」については口頭でもよい とされています。

相対的明示事項については、書面または口頭で明示することになっています。

労働条件を明示しなかった場合でも、その労働契約自体は有効ですが、使用者は30万円以下の罰金を科せられます(労働基準法120条)

 

 絶対的明示事項 相対的明示事項

労働契約の期間に関する事項

就業の場所及び従事すべき業務に関する事項

 

始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項

 

賃金(退職手当及び臨時に支払われる賃金等を除く)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

 

退職(解雇の事由を含む)に関する事項

退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項 

臨時に支払われる賃金(退職手当を除く)、賞与等並びに最低賃金額に関する事項

 

労働者に負担させるべき食費、作業用品等に関する事項

 

安全及び衛生に関する事項

 

職業訓練に関する事項

 

災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項

 

表彰及び制裁に関する事項

 

休職に関する事項

 

明示の時期
労働契約を締結する際に。有期労働契約の場合、契約期間満了後更新する際にも

明示の方法
雇入れ時に就業規則を交付する方法があります。この場合にはその労働者に適用する部分を明確にしておくことと、就業規則で定めていない事項については、入社時の辞令雇用契約書に記載しておくことが必要になります。
就業規則の交付が難しい場合は、労働条件通知書などの労働条件を明示した文書を、採用の際にすべての者に交付することが必要です。

 

労働者の解除権
労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と相違している場合労働者は即時に労働契約を解除することができます
この場合に、就業のために住居を変更した労働者が契約解除の日から14日以内に帰郷するときは、使用者は必要な旅費を負担しなければなりません。

 

参照条文

労働契約法
(労働契約の内容の理解の促進)
第四条  使用者は、労働者に提示する労働条件及び労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにするものとする。
2 労働者及び使用者は、労働契約の内容(期間の定めのある労働契約に関する事項を含む。)について、できる限り書面により確認するものとする。

労働基準法
(労働条件の明示)
第十五条  使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
2 前項の規定によって明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
3 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。

労働基準法施行規則
第五条  使用者が法第十五条第一項前段の規定により労働者に対して明示しなければならない労働条件は、次に掲げるものとする。ただし、第四号の二から第十一号までに掲げる事項については、使用者がこれらに関する定めをしない場合においては、この限りでない。
一  労働契約の期間に関する事項
一の二  就業の場所及び従事すべき業務に関する事項
二  始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
三  賃金(退職手当及び第五号に規定する賃金を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
四  退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
四の二  退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
五  臨時に支払われる賃金(退職手当を除く。)、賞与及び第八条各号に掲げる賃金並びに最低賃金額に関する事項
六  労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項
七  安全及び衛生に関する事項
八  職業訓練に関する事項
九  災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
十  表彰及び制裁に関する事項
十一  休職に関する事項
2 法第十五条第一項 後段の厚生労働省令で定める事項は、前項第一号から第四号までに掲げる事項(昇給に関する事項を除く。)とする。
3 法第十五条第一項 後段の厚生労働省令で定める方法は、労働者に対する前項に規定する事項が明らかとなる書面の交付とする。

 

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